2019/12/13 欠乏の行動経済学

色んな本を並行して読むようにしている。というのも、紙のほうが読みやすい本がある一方、電子書籍のほうが読みやすい状況というのもある。だから紙の本と、電子書籍の2つは最低でも同時に読んでいる状態になる。トピックは、だいたい電子書籍のほうが軽い感じの物を選ぶ。それが掲題の欠乏の行動経済学

行動経済学といえば、情シス勉強会LTで出ていたダン・アリエリーさんの本やブラックスワンといった有名所が僕の記憶には新しい。それらは学生の頃に読んでいたのだが、それから色々読んできている。これは行動経済学のなかでも人が欠乏に置かれた状態の時の判断について述べられている。例えば、一般的な行動経済学の書籍で語られる内容は「150円のキャベツが50円安いスーパーに行くのに30分遠回りするか」と聞かれたらYesと答えるのに、「150万円のバイクを買おうとしている。5000円安くなるのに、30分遠い店に足を伸ばすか」にはNoと答えがちだというようなことに言及される。値段は適当だけど、うまいこと設定すると本当に面白い相関が見られる。どう考えても多くの費用を節約できる節約を無視し、少額の節約には目を向けてしまう。自身の時間を値段で図っているはずなのに、その価値にゆらぎが生じる。大抵の本はここまでで終わるが、この本はさらにその手の実験に、いわゆる所得の低い人、あるいは意図的に時間を欠乏させた人を対象者を絞る。そうすることで、欠乏が人の行動にどのような影響を与えるのかを調べる。

私自身、かなり貧乏な家の生まれだし人はどこかしらで欠乏を感じうる。金、時間、あるいは旅行用のかばんのスペース。そういった欠乏に置かれた状態を科学する本は面白いなと思って、Kindleに入れてから数ヶ月立ってようやく読み始めた。その前はKAIZEN JOURNEY、リーンスタートアップ、反応しない練習、最高の体調なんかをKindleで読んでいた。意外と今年は本を読んでいる。記録に残さないと自分でも気づかないもんだ。紙の本のほうが読みすすめるのに時間がかかる。落ち着いて読める環境は少ない…。だから読むのをやめるのは嫌で、このメソッドを始めたけどうまくいっている。読まないのは僕の怠惰であるというところまで環境を整えていって、今考えている計画がうまくいくと、いよいよ言い訳ができなくなるからいい感じになる。楽しみ。